こんにちは。永田です!
日本選手権が昨日から始まりましたね。
オリンピック最終選考と言ったところでしょうか。
Twitterを眺めていても色んな選手の色んな気持ちが見え隠れしている。
みんながみんな最善を尽くしてスタートラインやピットに立っているが競争社会である以上叶うものと叶わないものが存在してしまう。
それは受験や企業への就職と同じことが言えるだろう。
コーチとしてもファンとしても観客席にいる時の方が緊張してしまうのもまた一線を離れたからこそ分かったことでもある。
今回は観客席でなぜ緊張するのかを紐解いていきたい。
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目次
舞台上と観客席
コーチと選手が普段からコミュニケーションを取っているとはいえ、選手の底の感情までは分からない。
おそらくこれが観客席でソワソワしてしまうのではないだろうか。
信用していないわけではないけれど、大丈夫かな? は1%は入ってくる。
まぁ大丈夫でしょう。とも思っているのだけど。
選手側の時はピットに立っている時、何をすればバーを越えることができるのか頭では理解している。
それをイメージ、再現できれば越えられる。
つまり冷静でいられる。
コーチになると、あれは意識できてるのかな? 変な雑念がよぎってなければ良いけど。
気持ちで負けていないかな?
など僕が観客席で雑念まみれになっている。
まるで息子や娘のお遊戯会の演劇を見ている保護者のようだ。
とうの本人は楽しそうにお遊戯会を演じている。親の気も知らずに。
きっと親心とはそーゆーものなんだと思う。
ここ数年コーチ席にいて気付いたことがある。
どのコーチも親心を持っている(と思う)。
コーチ自身に心配事があるからフィードバックでどうしてもアドバイスが多くなってしまう。
ここはこうしよう。ああしよう。
選手も返事をしているが自分の意識と向き合っているため全てのアドバイスが入っていない様子もたまに見受けられる。
選手時を思い返せばそうなんだよな。
自分が意識できる範疇は限られていて、アレもコレもは結果的に考えすぎてしまって再現ができない。
自分のストロングポイントだけ作ってそこからアドバイスをもらう方が何をすべきかが明確なため僕もやりやすかった。
そして普段言われないことや、意識をしたことがない箇所をアドバイスされると一気に混乱する。
となると「選手が跳びやすい形」を作ってあげるが最善。
選手のビジョンが明確になればコーチはより細かなアドバイスが可能になる。
コーチに親心が働いてしまうと逆に選手の足を引っ張ってしまうこともある。
お遊戯会で親から普段言われないことを言われたら練習の成果は出せるだろうか?
子どもは踊りたいように踊れば良いんだ。
間違えたって構わない。
音がズレてたって構わない。
それとニュアンスは同じだと思う。
ただ僕たちが行っている試合は勝負の世界だ。お遊戯会とは違う。
観客席の向こう側の選手の意識や感情の底が見えないからコーチの親心が働いてしまうのではないだろうか。
親心とコーチ
先にも話した通りコーチは選手に委ね気持ちを前に向けさせること、やるべきことを明確にすることができれば良いと思っている。
ここまで立ててきたプランに準じて実行するだけ。
しかしなんと言っても親心。コレばっかりは拭いきれない。
なぜなのか。信用していないわけではない。できると思ってる。
ただ僕の本当の底の部分には「失敗をしてほしくない」という感情が根を張っているんだ。
だから親はお遊戯会でハラハラするんだ。
失敗したらどうしよう。
セリフが飛んじゃったらどうしよう。
コレだよ。コレがあるから親心なんだよ。
そして言うなれば棒高跳は失敗したって良いんだ。
強者の理論は失敗をするな! なんだけど。
つまり僕は今実際にこの記事を書いていてコーチになれていないことに気がついた。
コーチならば失敗した先を考えるんだ。
導くんだ。
失敗したらどうしようと思ってる時点で親なんだ。
そうじゃない。
失敗したって修正すれば良い。それがコーチ。
それが可能なのが棒高跳じゃないか。
全く自分を見失うところだったよ。
ブログを書いていて良かった。自分のやるべきことが分かった。
こんなの選手が読んでたら日本選手権前にガクブルもんだよ。
永田さん! しっかりしてくださいよ! そのお豆腐メンタルは厚揚げくらいにならないんですか? と聞こえてきそうだ。
とは言っても「親心子知らず」という言葉も存在する以上、昔っからこんなことは往々にして存在しているのだろう。
実の息子でもないのに、なんでこんなにも! と自分でも思うわ。
これ実の子どもになった時永田はどーなってしまうんだろうか。
出典:尾田栄一郎「ワンピース」より
指導している以上ガープが思うように間違った方には行ってほしくない気持ちがあるんだよな。
でも結局ガープはルフィを殴れなかった。
ということは、たとえ間違えたり失敗したとしても「大人になったお前の本当にやりたいこと」をやってほしい。
子どもの時の「小手先のようなやりたいこと」ではないからこそ、殴れなかった。
その気持ちが親心なのだろうかと想像している。
つまり僕は背中を押して、やれることはやったよな。ならば大丈夫だ!
そうだレイリーのような存在にならなくてはいけない。
出典:尾田栄一郎「ワンピース」より
最後に
競技場内と観客席には目に見えない何かがある。
競技場内には選ばれし者しか立ち入れない。
この記事を書きながら試合直前に書くのもどうなんだろうか。とも思っていたが書いて良かった。
本当の意味で僕のスイッチが入った。
僕もそうだったように選手なんてなんもしなくたって勝手にスイッチが入ってるもんだ。
親心だ! なんてクソ緩い考えだったわ。
ここまでなんやなんや、あーじゃないこーじゃない言っていつも永田はうるさい。
本当に読んでくれてありがとうございます。
とは言ってもやるべきことはいつもと変わらない。
シンプル イズ ベスト
楽しみになってきた。
競争社会はシビアで残酷かもしれないけど、そこで戦うと決めた以上みんな腹を括ってる。
日本選手権は頂上決戦だ。
頂点まで行って来い!!!
ではまた次回っ
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