#167 アメリカ滞在記〜トレーニング見学と体験〜

こんにちは。永田です!

前回の記事はRICE大学の施設や陸上競技場の話を書いていきました。

#166 アメリカ滞在記②〜RICE 施設紹介〜

さて今回はトレーニングについて書こうと思います。

内容はウェイトトレーニングと一度だけ見学ができたスプリントトレーニングを扱います。

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目次

コーチ分業制

RICE大学の陸上部はスプリントコーチとストレングスコーチ、そして専門的なコーチが存在していました。実際に棒高跳コーチのバトラーに

永田:「スプリント練習とウェイトトレーニングは何か指示を出して取り組んでもらっているの?」

バトラー:「知らない。それは別のコーチに任せている。私が見るのはジャンプだけだ。」

永田:「メンタルケアなどのスタッフもいるの?」

バトラー:「考え方や、自制の心は日々私が話をしている。それゆえ彼らは私のことをZEN masterと言っている」

ZEN master…永田も言われてぇ。

アメリカのこと書かなきゃ書かなきゃと思っていたのに心の中のサボらせ屋の登場により筆が遅い永田にはZEN masterになる日は来るのだろうか。

話を戻すとスプリントコーチとストレングスコーチは全選手を管轄しており他細かで専門的な指導は別のスタッフが行う。知ってはいたがそこまで区切られて「私は知らない」と言い切るほどとは思っていなかった。

もちろんこれは個人差にもよるだろうし信頼関係も関わってくるだろう。

選手一人を一人のコーチが囲って個人の経験や知識だけでプロジェクト達成することの難しさを実感している中、この日本の状況も少しづつ風穴を開けていかないと多くの才能が頭打ちになってしまうのではないだろうか。とも思う。

ともあれ選手が中心に立って行動しなきゃシステムを変えても何も変わらないのだが…。そこを選手は深く理解しないといけない。


スプリントトレーニング

一度だけ見学ができた日はとてもよく晴れていた。

【メニュー】

30m full power 6reps r=2″15

その日のメニューは選手も「super easy day」と言っていた。実際に全くきつくなさそう。サッと終えてサッと帰る。メリハリがすごい。

その中でも話を聞くことは出来ました。

スプリントコーチは不在で選手だけでメニューを行なっていました。そしてコーチはこの日に限らずタイムやレストの設定をするだけでフィードバックは行わないみたいでした。あっても軽いポイントを伝えるしムービも撮らないと言っていた。

考える余地を与えているのか、基礎を常に伝えていて選手が噛み砕ききれていないのか、選手の言う通りなのか。

なので僕がムービーを撮ったのを、あげるよ! と伝えたら、自分の走りを初めて見たと言っていた。

ただ思い返すと僕も学生の時は自分のスプリントの映像を見た覚えがあまりない笑 今なら思う、陸上選手なら自分の専門種目のムービーだけじゃなくてスプリントも撮って理解を深める努力をした方が良いと。これはウェイトも同じ。

PB 5m60のSlinkman選手

身体がでかいのがお分かりだろうか。一歩の推進力が凄く動きがダイナミックでした。


ウェイトトレーニング

ウェイトトレーニングは何日間か出来たのだが、実際にコーチに見てもらえたのは1日だけ。棒高跳の指導をしてもらいにきてるので贅沢は言えないがもっと知りたかった。

ただ基礎的な理論やフォーム、考え方は日々仕事をしている以上持ち合わせていたので新しい何か。よりも今までの自分の理解に確信が加わったことと理解が深まったこと。これだけで自信を持って日本に帰ってくることが出来ました。

間違ってなかったし、奥行きも知れた!

ただそこでも地道な努力を感じることになりました。

アメリカの選手は基本的にフルレンジでトレーニングを行なっていました。…これは永田も知っています。知識も持ち合わせています。最大可動域でトレーニングを行うのは基本中の基本です。

メリットはたくさんあります。その中で圧倒的に恩恵を受けられるのは怪我の予防ができること。要は頑丈な身体を作るにはとにかく最大可動域です。この最大可動域を通らずして応用とか特異性は語れません。

そして目の前で僕よりも身体のデカい選手が最大可動域でしゃがんでいる以上、言い訳も出来ない状況です。

というわけで僕の最大可動域でバックスクワットを行いました。

バックスクワット

…ご覧の通りです。僕は足首が固くここまでしかしゃがめません。だからこれでオッケー。なんて甘い誘惑に流されてはいけません。足首のモビリティを上げる努力が必要です。

正しく深くしゃがむために細かな作業があるんです。これは人によって違います。

だから誰かがやってた細かなことなんて自分に適応することの方が稀なので自分と向き合ってください。

本メニューに向けてのW-up

これはベンチプレスの本メニューに入るためのアップです。

その日のメニューは3reps 3setsで87.5kgでアメリカの選手に出された設定で一緒に行いました。僕は1ヶ月offを取っていたので出来るか怪しい重さでしたが案の定3set目で上げきれず掛け布団しました。無念。

そして衝撃だったのが、アメリカの選手はまだフォームが未熟で重りを下ろす際に首を曲げ頭をシートから離していました。危ねぇ。けど挙げる。…なんだよそれ笑 こっちはフォームしっかり決めてやってんのに上げられず、向こうはフォームが未熟でも挙げれちゃう。これちゃんとフォーム習得したらもっと挙げるじゃん。

そーゆーことじゃん。

だからと言って我々日本人が努力を怠る理由にはなりません。圧倒的に身体で劣っているのを実際に実感してしまったしそこで戦う以上我々は工夫をしなくてはならないし「日本人だから」とアイデンティティを振りかざして言い訳するのはダサい。

それに海外の選手の骨格はメリットだけではない。必ずデメリットもあるわけで。彼らもそのデメリットと戦って克服した選手が活躍しているわけで、全員が全員強いわけでもない。

そう考えられるようになった。

みんな自分の身体と向き合って工夫してデメリットを潰しメリットを伸ばしてる。我々も頑張ろうよ。そのサポートはAGELCAで出来ますので気になる方は体験に来てください。


最後に

今回の記事はここまでとなります。

トレーニングの概念はスプリントもトレーニングも同じです。一人一人違うのは細かなところです。基本となる根幹はみんな一緒です。

トレーニングに特別なことはなく、もし特別なことを上げるならば「基礎をやり続ける意志」が特別なんだと思います。基礎を繰り返し繰り返し行い幹が育つから枝葉が生えるのです。

目新しいことがなかったのは僕に取っては嬉しくて、考えがより整理されたり知識が深まる方が僕としてはありがたかったので今回は限られた時間でしたが有意義でした。今まで通り信じて取り組めばいいし、心の中の言い訳屋を退治し自分の課題を潰しに行くきっかけにもなったので楽しみです。

みんなも心の中の言い訳屋を退治しフルレンジでしゃがみましょう!

ではまた次回っ

更新はXです

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