こんにちは。永田です!
日本選手権が終わり色んな感情がSNSに流れてきては言葉の通り流れていき。
この試合に懸けてきている選手もいれば、初出場で挑戦している選手もいた。
そして優勝で喜ぶものもいれば、入賞できたと喜ぶものもいる。
同じ会場なのに色んな目標があり色んな感情があり。
封を切ったように安堵の涙を流す選手や、悔しさを殺し涙を隠す選手もいた。
前回は選手の報告と感想だったので、今回は永田が今感じている日本選手権を考えてみたいと思う。
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目次
外れ値の人たち
僕が日本選手権のピットに最後に立ったのは28歳、2016年の愛知で行われた大会だった。
そして初めてピットに立った時は19歳、2007年の大阪だった。
今思えばこのピットに立たなきゃ意味ない。そしてこのピットで戦えなくては意味ないというくらい思い詰めてやっていた。
何度か入賞もできたし思い通りにできず記録なしもあった。
そして9回出場して1度も3位以内に入れていない。
他のグランプリや国体では3位以内も何回かあるのに日本選手権だけは届かなかった。
それだけ皆んながピークを合わせてくる大会だった。
今選手の立場を離れ一歩引いて考えると出ているだけで凄い。
当時は出て当たり前、入賞は当たり前と思っていたけど。
そうだ、僕は記録なしか入賞かのどちらかだった。
それもどうなのかと思うけども…笑
なんなんだろうか、やってることと出ているメンバーは変わらないのに日本選手権と言われるだけで妙な緊張感に襲われる。
僕もコーチの立場とはいえ試合の前、何日間かはなんか寝れなかった。
終わった今はぐっすり。
それだけに選手が抱えている緊張感は計り知れない。
多分受験の試験当日のような感覚なのであろう。
学校の期末試験や、本命以外の受験とは違う。
大本命の受験。
そこで願いを叶えたいから、そこで勝負すると腹を括ってるから半端じゃないんだ。
そして競技に懸けている思いももちろんだが、時間も労力も懸けているとなると成功しないと気が済まない。
じゃなきゃキツい練習もしたくないし、食べたいものも我慢しない。
そこで成功しないと割りに合わない。
そこで成功するために他の欲を絶たなくてはならない。
好きなものを食べるよりも、YouTubeで夜更かしすることよりも選手の欲望に訴えかけているのが速く走りたい、遠くに高く跳びたい、遠くに飛ばしたい。
一言で言うならちょっと外れちゃってる人たちだ。
それが日本選手権に集まってる人たち。
彼ら、彼女らは人類の外れ値。
グランドラインと新世界
日本選手権は外れ値と話をしたが世界で見ればまだまだ上はいる。
ワンピースで言うなれば日本選手権がグランドラインだとしたらオリンピックや世界選手権は新世界だ。
物凄い猛者がゴロゴロしてる。
そして各種目ごとに七武海や四皇みたいなのがいる。
競技を続けていれば否応がなくても気づくことがある。
上には上がいる。
グランドラインと言う日本選手権に入り込んだとしてもそこでまた戦わなくてはならない。
打ちのめされる時もあるし差し違える時もある。
そしてグランドラインを戦い抜いた先には新世界が広がっており、さらなる猛者と戦わなくてはならない。
そして僕はグランドラインでボコボコにされたドンクリークみたいなもんだ。
出典:尾田栄一郎「ワンピース」より
勝ち続けたり勝ち抜けたりするには能力者みたいな人並み外れた技術や体格や根性が必要だ。
例えば棒高跳で優勝した竹川選手は体格に恵まれているかと言ったらそうではない。
ただポールを曲げる技術が人並み外れている。
100mで優勝した多田選手だって体格には恵まれていない。
彼のスタートは独特であれも一つの人並み外れた技術だ。
ガトリン選手と並んだ時誰もが思っただろう。
多田選手の小ささ。
その人並み外れた技術を会得するためにどれだけの時間と労力を費やしたかなんてのは本人以外知らない。
いくらコーチやトレーナーが近くにいてもその人たちがいない間も選手は考えているだろう。
そこまではコーチもトレーナーも計り知れない。
そういう選手が日本選手権で勝利を掴み取れる。
ただ一つ思うことは、日本選手権のような外れ値通しの集まりならば、さほど差はないと思っている。
ただ順位として優劣がつくから差があるように感じるだけで数字などを羅列したりデータを見たりするとあんまり差はない。
意外と気持ち一つで一気に変わったりもする。
最後に
9回日本選手権に出た経験で語れることがあるとするならば、プレッシャーは他の試合とは全然違うと言うことくらいだろうか。
そして上には上がいると言う事実を知る。
僕が言えることなんてこれくらい。
もっと上に行った人はもっと違う何かと葛藤しているに違いない。
と思っていたけど目指しているその相手ともそんなに大差はなくて自分が大差だと思い込んでいる部分もあるなとも気づいた。
気持ち一つで手は届く距離にいる。
そしておそらくそのプレッシャーも自分が作り出しているだけかもしれない。
グランドラインだからヤバい! なんてルフィは思っていない。
ルフィはどんな状況下でも冒険してるし自分のやるべきことを一貫して貫いている。
漫画だからだよー。なんて思っているのであればそれも事実である。
僕は今や選手として地方のイーストブルーやノースブルーでチャプチャプしてることしかできないけど、それもそれで一つの楽しみ方だ。
これから頑張ろうとしている選手からしたら、目の上のたんこぶかもしれないがそんなことは知らない。
ではまた次回っ
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