#152 次の一本を最高の一本にするためには、その一本が終わった直後から始まっている。

こんにちは。永田です!

世界選手権も終わり世界のスーパースター達のパフォーマンスに何度も驚かされていた永田です。

そして今回のタイトルは「次の一本を最高の一本にするためには。」ということで、日頃のコーチをしている時に思っていることや、自分自身が競技者として大事にしていること、また世界選手権を見て考えたことを繋げて書いていこうと思います。

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準備8割、本番2割

よく言われる見出しの言葉。これは誰しもが聞いたことがあり誰しもが知っているであろう言葉です。ここに尽きるという話なのですが、競技について深く考えると結局この言葉に辿り着いてしまいました。

ただし、この言葉の前に付いてくる言葉は「試合は」であり、この言葉の後に付随する印象です。僕が言いたいのは練習の次の一本も同じであるということです。

僕が中学生の時、スタブロ練習の際に列を作って自分の順番が来るのをただ退屈に待っている。そんな中学生でした。その際何をしているかというと、ただ隣の友達とゲームの話をしたり友達の噂話をしたりと陸上に関することなどは話さず、身体も動かさずにひたすら待機していました。

もちろん当時の僕の陸上に対する熱量を考えるとそんなもんなのかもしれません。しかし最近コーチをしていて思うことは、自分の跳躍が終わった後の過ごし方が次の一本の質に関わっていることがはっきりと見えてきます。

良くも悪くもスマホの普及により自分の跳躍をすぐにチェックできる時代になっています。自分の跳躍が終わればスマホに齧り付くように学生はチェックし、ああじゃないこうじゃないとお互いに考えています。これが悪い行為ではないのですが、そのチェック後、先の中学生の永田のようにピットに並び自分の順番が来るのを人と喋りながら待機し始めるわけです。

選手として向上心があることは認めてはいるのですが、これだけでは足りません。その跳躍に課題があったのであれば、動画チェックした後に行うべき行為は並ぶことではなく、それを意識づける動作のドリルや身体的刺激を入れるべきだと僕は考えています。

例えば、助走の最後に課題を感じたのであればポール走を一本入れて最後の数歩を強調してみる。とかスイングに課題を感じたのであれば鉄棒を握りに行くとか。やるべきことはできます。

そうやって次の一本に向けての準備は跳び終わったその瞬間から始まっています。そうやって具体的な準備をするからこそ、次の一本のテーマを具体的に潰さなくてはとより強く考えられると僕は思っています。

そしてテーマを理解しているからこそ、動画のチェックは10秒ほどで終わります。テーマを理解していない選手は平気で3分5分と眺めてます。

オッケーできてる。

いや、まだ甘いね。次もっと強調して。

といった具合に具体的な課題を理解していればプラン→実行→チェック→アクション→プランのサイクルが人よりも速く回ります。強い選手は無意識にこれを行なっており、傍目で見れば皆ひたむきに頑張っているのだけれども、俯瞰で見ると回してる選手と回してない選手は一目瞭然です。

だからこそ悔しいことに本数を重ねるごとに良くなる選手と本数を重ねても変わらない選手に分かれてしまいます。そこもコーチとしての指導力なのかもしれませんが、選手のマインドとしても頭に入れておかなくてはいけません。

動画のチェックに3分、待機に10分、試技10秒となれば練習はしていないに等しいです。

この意味が分からない以上は練習時間はかけているのかもしれないけれど、練習量は確保出来ていないと僕は思っています。


世界選手権男子110mH 決勝

準備8割本番2割をまざまざと見せつけられたレースがこの間の世界陸上の男子110mHの決勝です。先の話の通り「次の一本で世界の順位が決定するレース」です。

そんな中、ジャマイカのパーチメント選手がアクシデントでスタート時刻が過ぎていたにもかかわらずスタッフは対応に追われていました。他の7選手は待機させられている状態です。

するとアメリカのホロウェイ選手がスッとスタート位置から外れ、コーナーに向かってながしをし始めたのを見ることが出来ました。他の選手はその場で対応が終わるのを待っていました。

出典:鳥山明「ドラゴンボール」より

どでかい一撃を喰らわせるには最後まで準備が必要です。

このホロウェイのながしは次の一本を最高の一本にするための準備です。僕がそう思いたいだけなのかもしれませんが、ホロウェイが次の一本に懸ける想いを見せ付けた瞬間でもあったのではないかと勝手に思っています。

更に7人で行われたスタートもアメリカのアレン選手の不正スタートにより、中々始まらないという局面でもホロウェイ選手は再びながしに行っていました。その際は2位に入ったアメリカのカニンガム選手もながしを行う姿が見られました。

YouTubeで見ていたので、もしかしたら他の国の選手もながしをしていたかもしれませんが、確認出来たのはその二人だけです。

そういった意味でも準備8割の準備とはスタートを切る瞬間のその時までが準備であるということだと思いました。


最後に

準備8割本番2割だよと言われる言葉は、何も試合だけの話ではなく日々次の一本に向けての言葉です。キツいメニューの次の一本「やだなぁ。」なんて誰もが思っています。嫌だからこそ、どうするのか。「嫌だなぁ」をテーマのまま走り出せば、こんなに走り込んできたのに何にもならん。となるだけです。

どうせ脚が動かないことが分かっているのであれば、何を意識すれば防げるのかを考えてスタートラインにトボトボと、どんより歩いていくことをお勧めします。

「練習に対する態度」と言われるフワッとした指摘は人それぞれ思うことは違うと思いますが、僕自身は次の一本に向けて何をするのかが明確になっているのか、なっていないのかで大きく差がつくと思っています。

誰しもが強くなりたいと思っているでしょうが、上手く行かなければ不貞腐れたり雰囲気を悪くしたりしてしまうこともあります。結局は何故不貞腐れるのか、何故雰囲気を壊すのかを指導者も考えなくてはならないと思って日々指導を心がけようと思います。

不貞腐れたり、雰囲気悪くしたりと永田もしてきたから気持ちは分かりますが…笑

明日の一日への準備はもう始まっている。

ではまた次回っ

#20 アスリートの練習動画で気をつけること。それは奇跡の一枚かもしれない

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