#11 人生ポケモン論① 〜自分の強みカメックスは「かえんほうしゃ」を吐けない〜

こんにちは。永田です。

 

競技力を上げていく過程で自分の個性や能力を踏まえ出来ることと、出来ないことを判断し理解できるようにする事は一つの強くなる考え方だと思います。

 

僕は競技人生をRPGみたいな物だと捉えているのですが、分かりやすくポケモンで話したいと思います。

ポケモンがとびっきり好きって訳ではないのですが、この考え方に僕が気がついた時ポケモンをプログラムした人すげぇ!ってなりました。

 

 

まず人には個性があります。

ポケモンにもタイプがあります。

 

人には年齢があります。

ポケモンにはレベルシステムがあります。

よく

「今日でレベル32になりましたー!今年もいい年になりますように」

などの投稿を見かけますよね。

そんな感じ。

 

人には身体能力や知能があります。

ポケモンも同じく能力があり、技があります。

 

無理矢理かもしれませんが共通する所はあると思っています。

 

ここまでで何が言いたいかというと、自分の強みを理解していますか?ということ。

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目次

みんな「かえんほうしゃ」を吐きたがる

「かえんほうしゃ」っていい響きですよね。「かえんほうしゃ」を使いたいからみんな最初にヒトカゲを選んでたんでしょ?リザードンもカッコいいし!

 

そう、まさにこれ。

「かえんほうしゃ」は炎タイプしか吐けない技なんですよね。

炎タイプじゃないポケモンは覚えることが出来ません。

 

もう卒業してしまった学生ですが、僕よりも身長が高く体重がある選手でした。

助走スピードは遅い。使っているポールは僕よりも硬い。

ある日その子が

 

「永田さんのように空中で吹っ飛ぶにはどうしたら出来ますか?」

棒高跳の基本や力学はさほど変わらないだろうから、基本的な体の使い方などは教えることができます。

 

この基本動作技術はどのポケモンでも覚えられる「のしかかり」とか「とっしん」とかね。

 

ただその後に

「永田さんのように遠くから踏み切るにはどうすればできますか?」

コレは違う。

先程のステータスで遠くから踏み切るもんならポールはあらぬ曲がり方をし、それこそ果てまで吹っ飛びます。

 

跳躍スタイルが違うということはタイプが違うのだ。

お前は炎タイプではない。(あくまで例えなので炎じゃなくても良いんですけど。炎って捻りがないけど王道だよね)

 

カメックスにリザードンは「かえんほうしゃ」の吐き方を教えないだろう。

 

かえんほうしゃ良いカメー!どうやって吐くんカメェ?

肺で炎を生成して思いっきり吐くんだドン!(適当な例えです。公式は違うこと書いてあるかもしれません)

肺で炎。肺で炎。カメェーーー!!

ピューー

水しか出ないカメぇ…

違うドン!炎ドン!もう一回やってみるドン!

カメーーーー

ピューー

やっぱり水カメ。

いつか吐けるドン!練習しとくドン!

 

なんてカメックスが「かえんほうしゃ」を吐くことに囚われると成長が止まります。

カメックスにはカメックスの戦い方があるんです。

 

ですから遠くから踏み切るのも技術なんだけど出来る人と出来ない人が存在するのは事実。

更にそれは寄せる必要はない。

踏切が近くたって跳ぶ人は跳びます。

僕には出来ません。

 


自分のスタイルで戦おう

では先程のカメックスはどうすれば。

簡単です。「なみのり」を覚えれば良いんです。

今やSNSで世界のアスリートの跳躍を見ることが出来ます。

 

僕はその学生に近い選手を探し出し翌日話しました。

「この選手の動作なら現実的に目指せると思うよ。技術的にもここがこうなってこうだから、無理もないし体格も一回り大きいくらいだから体作りもしていけばイメージも変わってくるんじゃない?」

 

必ず同じスタイルで競技力が高い選手は存在します。

ならばカメックスは絶対に覚えられない「かえんほうしゃ」の会得に時間を割くことなく現実的な水タイプの技「あわ」から「バブルコウセン」「なみのり」「ハイドロポンプ」と覚えるようにレベルを上げるべきなんです。

 

結局アスリート含め人は無いものねだりの沼に行こうとしてしまいます。

 

みんなカメックスが「かえんほうしゃ」を覚えないことは知っているけど、自分の競技スタイルの良いところって知っていますか?

身体的特徴や機能解剖学的に実現が難しいことってありますよ。

僕は肩関節の可動域が狭いのでドライブのモーションは腰までまっすぐです。

ちゃんと成功跳躍の切り抜きです。(荒くてすみません)

 

 

可動域が出にくいものに目を向けるより僕は助走のリズムや、スピードを磨くことに重きをおきました。

多分肩関節に目を向けていたら出来ないことに時間をかける結果になっていたかも。

 

そうならない為にも自分のタイプやスタイルを理解すること。

持ってる技でしか戦うことは出来ません。

 

ポケモンにも、必ず他のタイプの技で同じくらいの威力の技が存在します。

「かえんほうしゃ」

「10まんボルト」

「なみのり」

「れいとうビーム」

 

まあ中にはこれら全てを覚えることができるポケモンもいます。

アスリートにもそんな伝説級の選手はいます。

 

個性と能力溢れすぎちゃってる人です。

 

話を戻すと自身と同じような選手の動きを観察し考えるべきです。

 

更に踏み込むと、同じタイプでも技を覚えるタイミングが違います。

レベル30で「かえんほうしゃ」を覚えるものもいれば、レベル40で覚えるものもいます。

 

ポケモンでいえば単なるシステムですが、人間はそうは行きません。

 

どのタイミングでそれを知っているのかで競技人生の成績も変わるでしょう。

 

競技人生の時間が限られている以上早い段階で強い技を繰り出せるようになるのは大事な要素です。

 

レベル30で「かえんほうしゃ」をうてたポケモンはレベル40くらいにはもっと強力な技を覚えるでしょう。

 

ここには選手の勘の良し悪しももちろんあるし、育っている環境要因もあります。

 


まとめ

自分の競技力を高めるために自分のできることをまず知る必要がある。

出来ないことを無理に追求する必要はないということです。

 

「かえんほうしゃ」を練習し続けているカメックスなんてリザードンからしたら弱点の相手でもなく、ただの飾り砲台をしょってるカメです。

 

ただ誰でも磨けるスキルに関してはどんどん磨いていくべきです。

むしろこっちの方が大事

だけど強くなるには人には出来ないスキルも必要です。

 

今回は「遠くから踏み切っている」が例題でしたが踏切地点に正解はなく、結果「高く跳んでいる人」が正解です。(ある先輩はこれを強者の理論と呼んでいました)

 

ポケモンはアスリート、むしろ人生において奥が深い共通点があるのではないかと思っているのでシリーズ化していこうと思います。

 

是非今一度、競技じゃなくても自分の強みを考えるきっかけ、参考になると嬉しいです。

 

ではまた次回!

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