#157 全日本インカレ〜京都たけびしスタジアム〜

こんにちは。永田です!

9月8日から10日まで行われた、学生全日本インカレのコーチとして8日の女子棒高跳と男子棒高跳のサポートに行きました。

普段から練習を見ている学生たちなので、目標も含め課題も理解していますが、上手くいかないことと上手く行きすぎたところと両極的な結果になってしまったなと1週間経って感じています。

結果から報告します。

女子棒高跳

絹村莉子 3m50 12位

男子棒高跳 

石丸颯太 5m40(PB) 優勝

野本唯人 5m00 10位

中野隼斗 NM

石丸選手が奮闘してくれたからこそ良いところが目立つ形となったが、他は選手ももちろんだが、永田の力量不足を感じる内容となりました。

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勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし

野球界の名将野村監督の言葉をお借りしました。今回の試合はこの言葉に尽きます。

今回石丸選手が自己ベストで優勝することができました。彼は当日自分の出来る限りのことを最大の努力と根性で体現してくれていました。だからこそ永田も次々と指示を出すことができました。

ここに関しては紛れもなく彼の努力のおかげです。

ただ、勝てるかと言われたら表彰台は目指せるけど勝つには足りていないと思っていました。古澤選手、柄澤選手、大崎選手などを筆頭に5m40以上を持っている選手が6人いたので。

今回の勝ちは不思議と勝てただけであり特別な理由はないと思っています。そして、表彰台のインタビューで石丸選手が答えていたことが彼の全てだとも思っています。

インタビュー
インタビュー

昨年の7位から本日の結果ですが、きっかけは何ですか?

石丸選手
石丸選手

この1年間、フィジカル面も含めて自分に何が足りないのかを考え、やるべき事をコツコツやってきただけです。

この言葉に永田は泣きそうになりました。普段からそれは何が目的なの? 自分よがりになってないか? やることが目的になっていないか? そこから目を背けて良いのか? 欲と願望が出ているんじゃないの? と振る舞いについて伝えてきたからこそ。その言葉を石丸選手自身の口から出てきたことがとても嬉しくて。

勝ちに不思議の勝ちありと言いますが、彼の努力に不思議の努力はありませんし、彼の根性に不思議の根性もありません。ただやはり勝てたことは不思議です。

僕は春先から、知り合いに今年は石丸が良いとずっと言ってきました。ちなみに本人には一度も言っていません笑

彼は怪我に悩まされている時期も長く、昨年の日本選手権は怪我で棄権をしています。そしてインカレも怪我明けの調整不足で挑んでいます。

だからこそやるべきことに集中もしていたし、自身の課題に向き合っていたし、他人に流されることなく自分の練習に向き合っていました。苦しい時期もあったかと思います。

少しクレバーすぎる一面もありますが、それが今年の1年間に関しては上手く作用しただけです。どのような性格にも良い面、悪い面があり、良いときは良い方に働くだけですので。

そして全日本インカレの舞台で自己ベストを出すことも凄いし、優勝することも普通ではありません。また5m40を跳んだことにより、永田の記録に並んだことになります。

しかし、僕のコーチとしての使命は自分の記録を越えさせることです。でないと棒高跳界の発展に繋がらないからです。まだ、並んだだけですので、彼には1cmでも良いから越えてもらうために引き続きコツコツと努力と根性で頑張ってもらいます。

そして彼に関わってくれた全ての方に感謝しています。色んな方の繋がりがあり、彼は優勝することができました。

母校 順天堂大学のトラックにて

また他の3人に関しては、永田も含めて反省すべき点はたくさんあります。それはここで公言するべきではないので割愛しますが、負けに不思議の負けなしです。実力、思考、体力、精神力、振る舞い、意志、スキル含めて負けるべくして負けています。

もちろん一番悔しいのは選手ではあり、落ち込むのも選手ではありますが、落ち込むのと反省はトマトとメロンくらい違います。やるべきことはまず反省です。


自己ベストは最大瞬間風速と同じ

試合になれば誰もが自身のランキングを確認します。しかし、自己ベストはあくまで自己ベストです。

台風の最大瞬間風速と同じです。最大瞬間風速が50mと言われたら猛烈な台風なのか!? とビビりますが平均すれば15m! と知れば先程のビックリも多少薄れると思います。

ランキングに表記されている記録も同じことが言えます。自己ベストは最大瞬間風速です。だからこそ、狙ったその日に一番の最大瞬間風速を吹かすことができれば誰にでもチャンスはあると思っています。

もちろんそこには準備と運が必要になります。運は自身の影響外のことなので意識的には取り組めませんが、準備は自身の影響内のことなので意識的に取り組むことが可能です。

準備にも色々とありますが、テーパリングの概念からすると試合前の練習内容で3%のパフォーマンスの変動があると言われています。5m00の選手ならば5m15にもなり得るし、逆も然りで4m85にもなり得るということです。

3%で最大瞬間風速を更新できるように心がけるのが選手だし、どうしたら3%引き出せるか考えるのがコーチです。そこには多くの準備が必要で、共通認識が必要で、課題の共有が必要で、お互いの意志が必要で、お互いの根気も必要です。

それがマッチした時に最大瞬間風速は観測されると思っています。

だからこそ、アスリートは相手の自己ベストにビビる必要もないが、自身の自己ベストを目指さなくてはならないのです。


最後に

今回、優勝してくれたことが何よりも嬉しいのですが、目立った成果が石丸選手だけだったのも事実です。

全て上手くいく事はほとんどありませんが、良い結果であれ悪い結果であれ大事なことは反省であり。成した事実を受け入れながら次に進むことが大事だと思っています。

これは過去にも経験がありますが、良い時の方が次を考えることができません。今のままで良いとどうしても思ってしまいます。

今一度問いかけなくてはならないのは、本当にそこがゴールなのか? ということです。棒高跳は良くも悪くも優勝者も失敗で終わる競技です。最後は失敗で競技を終える以上、改善の余地ありです。

今回も日本インカレで多くの方と情報交換や意見を交わし自分の考え方が合っているのか間違っているのかを確認できて良かったと感じているのと同時に、やるべきことが浮き彫りになりました。

そしてコーチは選手がやり切ってくれないと言い切ることができないと改めて感じる試合でした。

勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし。

本当にこの言葉が浮かんだ日本インカレでした。

ではまた次回っ

#108 もってる人ともってない人は何が違うのか〜野村監督のボヤき〜

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